志賀高原エクストリームトレイルで、久しぶりの完走!

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志賀高原で行われた志賀高原エクストリームトレイル60K(実際はコース変更で54km)、久しぶりに完走できました!

7月の美ヶ原で足を疲労骨折してリタイアしてしまい、今年の夏はほとんど走れませんでした。
最後に完走したトレラン大会は5月末の比叡山。もう5ヶ月も完走から遠ざかっています。
その前も、シンスプリントだとかいろいろで足を痛めて、ケガに泣かされた2016年シーズンでした。
(要するにいきなり激しく走りすぎたんだと思います)

その後、9月中旬ころから、少しずつ走れるようになりました。
短いトレランを何度か繰り返し、北アルプスにも行き、そして今回が、トレラン大会の復帰戦になりました。

まだまだ走り込みは足りず、体力も十分には戻っていませんが、
足の痛みは感じなくなってきています。

大槻先生からも、「ゆっくりなら出ても良いよ」と言われました。
ゆっくりでも良いのでゴールまで辿り着きたい、と挑んだ志賀高原です。

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コースマップ|志賀高原エクストリームトレイル

コースは志賀高原をぐるっと巡る54km。
途中崩落箇所があって、コース変更で6kmほど短くなりました。
昨年はもっと激しいコースの大会でしたが、車がたどり着けない山道が長すぎて危険だ、ということで、走りやすいコースに様変わりしたそうです。

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HISTORY | ツール・ド・信州
志賀高原と言えば、美ヶ原と並んで、サイクリングやツール・ド・信州で何度も訪れた場所。
(ちなみに、ツール・ド・信州的な視点で選ぶ「信州三大高原」は、美ヶ原、志賀高原乗鞍岳の3つです!そのうち、トレラン大会で訪れるのは2箇所目!)

日本国道最高所の渋峠や、奥志賀スーパー林道は、何度となく通っています。
ところどころ美しい池が見えたり、きれいな稜線が高原を囲んでいるのは分かっていたのですが、
自転車で訪れた時は道路を疾走するだけ。

いつか、池の周りの散策路や、周りの山々の中に行ってみたい、と思っていました。
そんなこともあって、今回は、「行きたい山に行く」という視点で選んだ大会です。
申し込んだ時はまだ、骨折していませんでした。

そうしたら、今回の大会について、8月頃に大会の事務局からfacebookでお知らせがありました。
「UTMBのポイントはつかないことになったので、ポイントが目的で申し込んだ人はキャンセルを受け付けます。」
とのこと。

ポイントが目的?いやあ、そういうわけでは無いんですが。。
ただ、骨折が判明し、いつになったら復活できるかも分からなかったので、出られるかどうかは微妙な状況でした。

そこで、
「骨折したのでキャンセルできますか?」
と問い合わせてみました。

すると、
「キャンセルを受け付けるのはポイントが目的だった方だけです。ただ、その期間はもう終わりました。」
という回答が。
なんだか格好良いというか、面白いというか、踏み絵みたいですよねw

結局問い合わせるのが遅かったので、どっちみちキャンセルはできなかったのですが、
もし間に合っていたら、「僕の目的はポイントでした!」と言ってキャンセルしてもらったんだろうか、とふと考えちゃいましたw。

いやあ、そんなこと、言えないですよね。プライドが許しませんw
ポイントのために大会に出る、なんて、そんなのダメ、絶対!(なんだ)

というような出来事もありつつ、大会が近づいてきたわけですが、
近づいてくると、幸いにも足の調子が回復してきました。
痛みも出ないようになり、「これなら行ける」と、出場を決めたわけです。(キャンセルできなくて良かったー!)

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ということで、今回も前置きが長くなりましたが、
朝5時にスタート。気温は0℃か、そのちょっと下。
霜が降りてます。

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とにかく寒いので気をつけて、と事前に情報をもらっていたので、
下はタイツ、上も長袖Tシャツにウィンドブレーカー、とかなり暖かい格好にしました。
(が、これはのちほど裏目に。。)

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スタート地点に並んでみると、あれ、これだけ?というほどしか人数がいません。
なんと、ロングに出場するのは200人、ということで、最近出た中でも、かなり少人数のレースでした。
会場の雰囲気に一体感があります。

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スタート直後から、横手山に向かってゲレンデをひたすら登ります。
ゲレンデスタートは、渋滞しないのが良いですよね。

ただ、スキー場はスキーのための場所であって、走るためには作られていませんw
だいたいのスキー場は、登るにも下るにも、傾斜がきつすぎます!

最初はまだ良かったんですが、横手山ドライブインの手前で激坂が出現!
まるで壁みたいな坂を登りました。
どんだけー。

ここで、前方にいた女子トップの丹羽薫選手に追いつきました。
多分今日このあと会えることは無いので(笑)、「ここしかない!」とご挨拶。

「足はもう大丈夫なんですか?」と、レース中にも関わらず気遣って頂いて、嬉しかったです。
そして本当に、このあとゴールまで一度も会えることはありませんでした(笑)

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ドライブインで一度車道に出ると、そこからトレイルに入って横手山山頂を目指します。
頂上はすぐ上に見えていたのですが、思ったよりは長い道のり。

途中、右側が笹で覆われていて、下は地面が無い場所があり、そこを踏み抜いて「ずぽっ!」と落ちてしまいました。
タイツが2箇所ほど破れて穴が空きました。

後ろから来たランナーさんが、「何も音を立てずに、静かに落ちましたねw」と言われました。
確かに、ひとり静かに、落ちました。ずぽっ。

足は擦り傷程度だったので、すぐに走り始めました。
こうやって、トレランウェアは、どんどんボロボロになっていくんです。
(ウェアさん、縫ってくれる方、ごめんなさい)

横手山山頂に着くと、空が明るくなってきました。
ヘッドライトはしまって、ウィンドブレーカーも脱ぎました。
・・・が、暑い!

めちゃくちゃ寒い、と聞いていたのですが、風もなく、十分な温かさ。
いざ走ってみると、長袖が暑いし、タイツもうっとうしくなってきました。

しかし、タイツなんて、脱ごうにも、そう簡単には脱げないし、
シャツも半袖に変えるには、ゼッケンを付け替えなくちゃいけません。
そんな簡単にできることじゃないので、ひとまずそのままの格好で走り続けます。

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横手山からゲレンデをしばらく下りると、そこから稜線のトレイルに入ります。
今回のコースでは、ここからの区間が一番山っぽいトレイルでした。
個人的には一番良かったです。

細かいアップダウンを繰り返しながら、稜線を進んでいきます。
右には群馬県の山並み、左には、眼下に大沼池と志賀高原、さらに向こうには中野市街と、はるか向こうには妙高山まで見えます。

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赤石山の頂上に差し掛かると、見事な絶景。
このコース一番の絶景ポイントで、中川さんがスタッフをやってくださっていました。
(なんだか、希望が丘の時もそうでしたが、いつも一番景色の良い場所にいらっしゃる気がしますw)

「めちゃくちゃ景色がいいですねー」
「今日は最高ですねー」

と、選手もスタッフの方もテンションが上がります。
天気は快晴です。

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そこからさらに稜線を進んで、寺小屋峰を目指します。
夢中でトレイルを進んでいると、ふと、随分長い時間、誰にも会っていないことに気が付きました。

前にも後ろにも、人の気配がありません。
「あれ、もしかしてコース間違えたかな?」
と、ふと心配になり、iPhoneで地図を確認しました。

が、道は合っていました。(ほっ)

ということは、本当に、前にも後ろにも人がいない、ということですねw
さすが200人の大会です。

もっとたくさん選手がいる大会だと、こんな序盤で誰にも会わない、ということはまず考えられません。

が、なんだかそれが、うれしいなあ、と思いました。

周りにたくさん人がいると、ついつい人を気にしてしまいます。
抜いたり、抜かれたり、前にペースを合わせたり、後ろに気を遣ったり。。

ですが、人が少ないと、純粋に自分の走りに集中できますし、
周りの人にもやさしくなれる気がします。

実際今回は、
「めっちゃ景色いいですねー」と話したり、
「何か落としましたよー」と声をかけたり、
「道間違っていますよー」と呼び戻したり、
そんな選手同士で声を掛け合うシーンが何度もありました。

こういうの、良いですよね。
確かに「レース」なんですが、その前にここは「山」ですし、僕たちは「人間」ですから。
なんか、まともな感じがしました。

もしかしたら、ポイントが付かなくなったことで、「純粋に山を走りたい」、という人の割合が増えたのかも知れません。
だとしたら、やっぱり来て良かったな、と思いました。

景色も良いし、周りの選手の雰囲気も良いし、スタッフの方も楽しいし、
ご機嫌に進んでいきました。

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寺小屋峰を過ぎると、ゲレンデの下りが始まります。
ここからは、一の瀬まで、一気に標高差500mほどくだります。
しかもそのほとんどはゲレンデ。
出た!走るために作られたわけではないゲレンデ!

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だだっ広く整備されていますので、障害物もなく、
まっすぐ駆け下りることが出来るんですが、
傾斜がきつい。

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しばらく勢い良く下っていたら、左膝が痛くなってきました。
これはまずい。

骨折したのは右膝ですので、それが痛んでいるわけではありませんが、
今回は足をかばいながらゆっくり走って完走を目指そう、というコンセプトで参加している大会。
こんな序盤ですでに膝が痛いのは、まずいです。

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ひとまずペースを緩めて、ストックをつきながら慎重に下ります。
ここで、後ろから5人ほどパスしていきました。

ゆっくり下っているのですが、痛みはどんどんひどくなります。
「あちゃー、やっちゃったかなあ。。。」
と、ここまでの走り方も含めて反省し始めました。

「この時点でこんなに痛いとなると、この先難しいかもしれないな。
大きなケガにならないうちに、リタイアした方が良いかも」

次第にそんな考えが浮かびつつ、そろそろと一の瀬に辿り着きました。

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(写真:和地秀樹さん)

下りきると、よく知っている顔が。
丹羽(薫)さんをサポートされている丹羽(のり)さんと、スタッフの和地さんがいて、
「近藤さん!早いですよ!2,30位くらいですよ!」
とのこと。
えー?

トレイルを夢中で進んでいる間に、そんな上の方に来ていたみたいです。
十分ゆっくり入ったつもりでしたが、それでも少し最初早かったかな。

でももう、あんまりスピードは出せなさそうです。
とりあえず膝が痛いです。

ここは、「第1エイドに行っても行かなくても良い」という微妙なポイントw
第1エイドに行くには、400mほど余分に走らなくてはいけないのですが、必要のない人は止まらずに進んでも良い、というルールになっています。

なんかゆるくて良いですよねw

第1エイドは18km地点、次のエイドは13km先の31km地点。
水も食料も持っているので、補給は大丈夫なんですが、31km止まらずに走り続けるのも結構大変、という微妙な距離。

ということで、エイドには行きませんが、ここで「簡易エイドストップ」して少し休みつつ、情報を聞くことに。
丹羽さんと和地さんに、いろいろ教えてもらいつつ、立ち止まってストレッチをしました。

女子トップを独走する丹羽薫さんは15分前くらいに通過されたとのこと。
この先は平坦からゆるい下りなので、膝にはそれほど負荷はかからないだろう、とのことでした。
のんびりしていたら、「近藤さん、余裕ですね」と言われてしまいました(笑)。

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実際にここからは、平坦からゆるい下りの走りやすい道。
しかも、周りは見事な紅葉です。

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美しい紅葉の中の、快走区間!のはずなんですが、膝にまだ痛みがあります。
さらに、山を歩く練習はしてきましたが、走る練習はほとんどして来なかったため、全然スピードが上がりません。
キロ8-9分くらいのゆっくりとしたペースで、何人もの方にパスされつつ、10kmほどのゆるい下りを進みます。

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うーん、紅葉がきれいだよー。足が痛いよー。

トレイルを下りきると、次は舗装路の登り返し。
ある意味一番きつい区間です。(精神的に)
走ろうと思えば走れなくもない、という微妙な上り傾斜。
ちょこちょこ走ったり、歩いたり、を繰り返しながら進みました。

気持ち的には、あまり面白くない区間でしたが、
ふと気づくと、膝の痛みを感じなくなっていました。
ゆるい下りを慎重に下り、登りに転じて膝の負荷が減ったからなのか、
少なくとも登っている分には、痛みが引いています。

「次のエイドでリタイアかも」とまで考えていたものの、
この調子ならまだ先に進めそうです。
無理しなくてよかった。。

3,4km道路を進んで、ようやく第2エイドの奥志賀に到着。
第2エイドですが、最初のエイドです。31km地点です。
最初のエイドがこんなに遠かったの、はじめてですw。

ひとまず、ずっと暑いのを我慢していたので着替えます。
半袖短パンになって、随分涼しくなりました。

コーラにバナナ、おまんじゅうなど、一通り頂いて、再スタート。
人数も少ないし、エイドも少ないと、しっかり滞在してしまいます。

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そしてここからは、焼額山の登り。
行ってきます!
今回2つ目の大きな登りです。

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サポートありがとうございます!
行ってきます!
(と言いながら、ゆっくり歩いているので、なかなか視界から消えられない僕。。)

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焼額山の上り道は、なんとずっと林道。
まだ舗装路よりは良いですが、単調で、ずっと我慢、という感じの登りでした。

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随分登ってきました。

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作業の方々が寝転んで休憩されてました。

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最後の方は、随分急な傾斜に。
思わず蛇行している方もいらっしゃいました。

ちなみにトップ選手は、ここを走って登るそう。
女子トップの丹羽さんも、「試走の時は走って登ったけど、今日は少し歩いちゃった」と言っていました。
ちょっと信じられない気持ちでした。

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そんな登りを経て、ようやく焼額山に登頂。
頂上は稚児池という池になっていて、高層湿原のような場所です。
これはまた、独特の雰囲気がありますね。

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焼額山の下りに入ると、またゲレンデです。
やっぱり急斜面。
まあ、一大スキーリゾートですもんね、志賀高原
やっぱり膝に微妙な違和感。
慎重に下ります。
でも、最初の時ほどの痛みではありません。
これならまだ先に行けそうです。

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少し下ると、トレイルに入ります。
ここの紅葉が一番きれいでした。
こんなところ走れるなんて、最高です!

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(写真:和地秀樹さん)

下りきって、一ノ瀬の第3エイドに到着!
ここで、ミドル40kmコースの方々と合流します。
ちょうどミドルの方もたくさんいて、ちょっと賑やかになってきました。
後半賑やかになるのはなんだかうれしいですね。

プロデューサーの山田琢也さんも、ここに立っていらっしゃいました。
今回は、finetrackの山田琢也モデルのパンツを前日の受付で購入し、履いて走ってます。めちゃくちゃ軽いです。
気持ちは(ちょっとだけ)山田琢也ですw

第3エイドを過ぎれば、ゴールまであと14km。
14kmと言ったら、もう、普段の平日に大文字でちょっと遠出する時に走るくらいの距離です。
一時はリタイアも考えましたが、いよいよ完走が見えてきたか。

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ここからが、今回コース変更になった区間で、本当は発哺温泉からぐるっと廻るルートだったのですが、
一気に谷に降りて、蓮池に登り返すコースになりました

トラバース気味のトレイルを抜けると、またゲレンデの下り。
またかー、という感じですが、長い下りももう最後なので、少しテンポよく下ってみます。
ここも紅葉がきれいでした。

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蓮池に登り返すと、最終第4エイド。
コース変更の影響で、この区間は短かったです。
少し休憩して、いよいよ最後の区間へ。
残り9km!

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序盤から何度もご一緒してきた、滝下さんと記念撮影。
前になったり後ろになったりしながら、今回一番たくさん一緒に走らせて頂きました。

UTMBと一緒に開催されているTDSに、4年も連続で出場されているとのこと。すごい。
格好も全身決まっていて、最初ヨーロッパの方が参加されているのかと思いましたw

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琵琶池の周りも見事に紅葉していました。
紅葉を見に散策に来られている老夫婦の方から、
「何キロ走ってるの?」
と聞かれて、コースを説明すると驚かれていました。
温かい目で応戦して頂いて感謝です。

琵琶池を一周すると、ここからゴールまではダラダラとしたゆるい上り。
いよいよ最後の区間。これを超えればゴールです。

颯爽と走り抜けたいところですが、もうすっかり足が疲れてしまい、
走ることができません。

淡々と、ペースを落とさないように歩いて登り続けました。
歩いているだけでも、足に疲労感を感じます。

これまで完走した一番長い大会は、比叡山の50km。
それを越える距離で、しかも練習不足。
やはり、最後は足に来ました。

一緒に歩いていた滝下さんは、最後に走ってペースアップし、前の方へ行っちゃいました。
なかなか動かない足を、ほい、ほい、ほい、とリズムに乗せて運びつつ、ゴールへ。

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8時間56分でゴール!順位は200人中50位でした。

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やったー、完走です!
うれしい!!

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5ヶ月ぶりの完走。
あー、長かったですね、ここまで来るの。

あまり無理をせず、堅実に進められて良かったです。

久しぶりのトレラン大会に出てみて、自分の大会へのスタンスが変化していることに気が付きました。
何かがこれまでと違いました。

怪我をする前は、もっと順位のことを気にしていたと思います。
いろいろあって、そういうのがちょっと抜けてきたかな。
そのおかげで、周りを走っている方とも交流できました。
山も楽しめました。
ゴールの時に、気持ちよくゴールできました。
なんか、こういう感じ、良いな、と思いました。

大切にしていきたいです。

今回は、北信濃トレイルフリークス(KTF)さん運営の大会に、はじめて参加させて頂きましたが、
山が好きな方々が、良い大会を作ろう、と運営されているように感じ、気持ちが良かったです。
また出たいな、と思いました。
ありがとうございました。

憧れの槍・穂高縦走に挑戦!(後編)

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(前編からの続きです)

翌日目覚めてみると、今日も晴れ。
宿のご主人も、朝ごはんを出しながら、
「皆さん、喜んでください。今日は・・・晴れです!」
と、まるでこっそり用意していたプレゼントを差し出すかのように、教えてくれました。

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全ての用意を整え、5時に朝食を頂きました。
そして5時10分には出発。
まだ暗い道を、ヘッドライトの灯りで進みます。

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北には一昨年歩いた裏銀座の山々が。
谷は雲海です。

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ビックリ平を越える頃には、空が白んできました。
行く先には、常に槍ヶ岳
どこから見てもそれと分かる格好で、そびえ立っています。

否が応でも、槍への気持ちが募ってきます。

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夜は氷点下だったようで、あちこちに霜柱ができていました。

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西岳あたりで、ご来光を向かえました。
槍ヶ岳がモルゲンロートに染まります。
ついでに霜柱ちゃんたちも染まります。

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本当は昨日たどり着く計画だったヒュッテ西岳に、6時半ころ到着。
ここで計画より30分遅れ。
さて、どれだけ巻き返せるか。

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西岳から水俣乗越までは少し急な下り。
いよいよハシゴが出てきました。
本当は後ろ向きに下るのが正しい下り方なんだと思いますが、
僕はある程度の傾斜までだと前向きに下るのが好きです。
(危ないって?はい、すみません。。なんか、そっちの方が怖くないんですよね。。)

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槍ヶ岳、槍沢を眺めつつ、水俣乗越へ。
ここからは逆に、きつい傾斜の登りが始まります。
(誰かが橋でもかけてくれたら良いのにね。。なんて思ってはいけませんw)

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ハシゴも現れる岩場の急傾斜。
ここがなかなかつらかった。
朝から全然スピードが上がりません。

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ヒュッテ大槍を過ぎると、ようやく傾斜がゆるくなり、
目の前にはどかーーん、と槍ヶ岳
どかーーーん。

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すごいっす。この岩のかたまり。
そして天気もすごいです。

すれ違った方が、
「頂上行ってきたけど、もう最高でしたよ!」
と興奮していました。
「昨日までの雨で登山客も少なくて、全く渋滞もないし、頂上独占しちゃいました!早く行ってみてください!」
と強力なプッシュ!

実は、槍ヶ岳は前も上ったし、穂先はスルーして穂高に向かう方法もありかも知れない、と思っていたんですが、
やっぱりずっと槍ヶ岳を眺めながら近づいてきて、この天候だと、もう、行くしか無いですよね。
前回は頂上から何も見えなかったし。。

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ここに来て、計画の時間にも追いつきました。がんばった。
荷物を置いて、ちょっくら穂先まで、行ってきます!

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西鎌尾根から双六岳方面。
こちらは山が黄土色をしていて、少し色合いが違いますね。

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前回はじめて来たときは、岩場が濡れていて怖かったなあ。。
今回は慣れもあるのか、それほど恐くはありませんでした。
人も少なくて、ひょいひょいと10分ほどで山頂に。

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ばばーーーん!
これから向かう穂高岳方面。
憧れていた、「槍穂」の稜線です。
すでに、ここから見ただけでただ事では済まない感じが伝わってきますw

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登頂!!

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みなさん、こんにちは!

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絶景〜〜!

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この尾根を、歩いてきたんですね〜

と、一通り楽しんだところで、そそくさと降ります。
まだまだ、核心部はこれからなんです。
まだまだ今日は序盤です。

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飛騨乗越を越えて、大喰岳へ。
ここから見える槍ヶ岳は最高だよ!と誰かに教えてもらったので、
前回来た時にわざわざピストンしたんですが、
その時は結局雲で槍が見えずでした。

それが今日はこれです。快晴。
確かに、見事です。

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さ、前に進みましょう。

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次に現れるのは中岳。
普通に見たら、なかなか険しい山、という感じですよね。
こんなハシゴも現れて。

でもこの日は、その後に現れる山に比べたら、こんなのは準備運動、という感じでした。。

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中岳を越えて、南岳に向かう稜線も、なだらかです。
まだまだこの辺は、こんな走れそうな区間もあるんです。

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東側、ちょうど反対側には、昨日歩いた常念岳大天井岳がくっきりと。
やっぱり常念のアップダウンは結構標高差があることがわかりますね。

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そんな感じで進んでいたら、あっけなく南岳に到着。
振り返ると槍ヶ岳、西には新穂高温泉方面がよく見えました。

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と、ここまで、思いの外歩きやすい道を順調に進んできましたが、
あ、なんだか見えてきましたね。
うしろ、よく見てみてください。

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南岳小屋の後ろ、なんか角度がおかしいですよね。
角度がおかしいというか、稜線が途切れていて見えないです(笑)。
えっと、そこの間んとこ、どうなってるんでしょうか。。
あと、その隙間に降りたとして、どうやって登り返すんでしょう、その壁w

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というようなややこしいことは、ひとまず横においておいて、
まずは南岳小屋で今日のお昼ごはんをいただきます。
もぐもぐ。
このあたりの小屋は、ちゃんと営業してくれていてよかった!
(一応予備食も持ってきてますけどね。)

カップラーメン食べて、
ジュース飲んで、
さて、
いよいよ、
行くしかない。

キレットです。

天気も良いし、風も強くないし、
計画よりも早い時間で来ているし、
体調も悪くないし、
条件は整いました。

今日行けなかったら、いつ行けるんだ、というコンディションです。
行きましょう。大キレット

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小屋を出て小さなピークを超えると、いよいよ現れました。
どどーーん。
えええええーーー。

これ、あそこまでどうやって下りるんだ、というのもあるんですが、
それよりも向こう側の壁が謎です。

あんな岩の壁、いったいどうやって登るんでしょうか。
とりあえず見た感じ、全然登れるような気がしません。

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が、皆さん進んでいくので、僕も進みます。
まあ、きっと何か解決方法があるんでしょう。
難しいことは、その時に考えましょうw

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こんな鎖場を降りていきます。
ここでも、鎖は使わずに、ほとんど前向きに降りちゃいました。
はい、そっちのほうが怖くないんです。。

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降りてきたハシゴを振り返ります。
こういうのが何個かありました。

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随分降りてきたなあ、というところで振り返ります。
岩が、何段か層になっているんですね。
こちら側もこう見ると随分な感じですが、下りは比較的スムーズに降りられました。

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そしてこれから進む、北穂高方面。
やっぱり、最後の壁のところはよく分かりませんw

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こんな景色を横に見ながら、進んでいきます。
もしもこの下に落ちたら、、、なんて、考えないことにしましょう。

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なんども、こういう小さな岩のピークを越えて、北穂高への取り付き地点に向かいます。

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いやあー、東側(行く手左側)の谷も、なかなかですよねえーw

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ちょっとスリルがあるのは、こういう細いナイフリッジ。
持つところもなく、バランスを取りながら岩の上を進みます。
こんなところで突風にでも吹かれたら、、、いやいや、そういうことは考えないことにしましょう。

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随分近づいてきました。北穂高岳への岩壁。
これだけ近づいてますが、やっぱりどうやって登るんでしょう、これ?

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もうなんか、神々しいです。

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また、細いナイフリッジ。
よっ、よっ、よっ!

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振り返れば南岳。
またちょっと進みましたよ。

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一枚岩を鎖でよじ登りました。

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そしていよいよ北穂高岳へ登る取り付き地点のコルへ。
ここから例の岩壁登りが始まります。

上を見上げると、、
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どーーーん。
なんですかこれー。

が、よく見てみると、ルートを示すマークがそこかしこに。
ああ、やっぱりこれを、まっすぐ登っていくんですね。

もしかしたら、思いもよらない迂回ルートとかがあって、登れたりするのかなあ、とか、
ちょっとだけ期待していたんですけど。

まっすぐに、逃げることなく、登って行く。
それがこのルートの進み方のようです。

ですよね。
キレットですもんね。

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ということで、岩場を登り始めたのですが、
すみません、あまり写真がありません。
はい、余裕がありませんでした(笑)。

今から思うと、格好よく岩に張り付いている写真でも記念に撮っておけばよかった、
とか思いますが、その時はもう、登るのに必死でした。

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道は、こういう感じです。
あまりうまく伝わらないかも知れませんが、とにかくすごい角度です。
そこを、ずっと三点支持で登り続ける感じです。

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だいぶ上まで登ってきました。
登ってきた岩は角度が急すぎてよく見えませんw

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見上げると、岩。

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岩、岩、岩。

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さらに登ってきまして、、

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ようやく一つ壁を登ったぞ、と前を見上げると、
さらに2つほど次の壁が見えます。
なはー。

でも、よく見ると北穂高小屋が岩の上に見えています。
あそこがピーク。
水平距離はもうすぐそこですよね!(垂直距離は置いといて)

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また岩を登っていきます。
このあたりで、若い男女のペアとすれ違いました。
女性の方がなかなかパワフルで、
「楽しいですねー!あはははー!」
みたいな陽気なノリ。

僕も十分楽しんでいましたけど、かなり上行ってました。

「この先の岩、やばくないですか?」
と聞くと、
「え、あんなの余裕余裕!もうすぐですよ!」
とのこと。

「そ、そうすか。。」
余裕なんだ、やった!

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岩を登りながら、ふと横を見れば、この角度。
こんなところから落ちたら、、、(以下略)

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そんなこんなで、また一つ塊を上りきりました。
傾斜が急すぎて、まわりが岩すぎて、なんだかもう、だんだん快感になってきましたw

そして最後の岩場を登りきると、、、

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ばーん!
な、なんだ、このまったり空間は!!!
さっきまでの激しさはどこに行ってしまったんだー!

という激しいギャップを感じつつ、
穂高小屋へ到着。
安全な場所までたどり着いた安堵の気持ちに包まれます。

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おしゃれなショップに、雲海を眺めるカフェテラス。
この山小屋のロケーションは、すごいですね。
なんという場所に建っているんでしょうか。

この絶景を眺めながら、いつかここで一泊してみたいものです。

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もう一度、さっき登ってきたところまで戻って、
テラスでまったりしていた方にお願いして写真を撮ってもらいました。
(まったりしていたのにごめんなさい)

いやあ、我ながらよく登ってきました。
よかったー、ここまで来れて。
キレット、無事にクリアです。

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今日最大の難所をクリアしたとは言え、
まだ難所はありますし、
上高地までの距離もあります。

コーラを一本飲んで、また出発。
北穂高岳を越えて、次は涸沢岳を目指します。

ここから先は、さっきのに比べたら、それほど厳しくないだろう、と思っていたんですが、、

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涸沢カールと、奥穂高方面。
やっぱり、結構岩ですね。

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ん、あ、あれ?

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まわり、岩だらけになってきました。

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じゃーん。
涸沢岳登場!

ああ、またこういう感じなんですね。
そんなに甘くないとは思っていましたが、やっぱり甘くなかったです。

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北穂高岳ほどの標高差はありませんが、
同じように岩の壁が立ちはだかります。

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ヘルメットの方々は、どこかの壁を登ってこられたのでしょうか。

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北穂高岳を振り返るとこんな感じ。
気の休まるときがありません。

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鎖場などを越えながら進んでいくと、、

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現れました。
涸沢岳の頂上に向かう壁。
見るからに、岩ですね。

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なんかもう、壁の途中の写真は全く無いんですが、
涸沢岳に登頂!!(えw)

あまりの岩の連続に、もう、無心で登り続けていたんだと思います。
自分でもよく覚えていません。
が、とにかく登頂できました。

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目の前には、奥穂高岳が見えてきました。

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穂高岳山荘まで下ります。

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ジュースを飲んで一服。ほっ。

あー、はげしかった。

南岳から北穂高岳の間の大キレット
北穂高岳から涸沢岳の間、
この2区間が、今回のルートでは一番厳しい区間でした。
とにかく岩の連続。

ただ、行けると言えば行けました。

僕が一番恐れていたのは、ものすごく細いナイフリッジを、おっかなびっくり越えなくてはならない、というような箇所があるのかな、と思っていたんです。(キレット=切戸だけに)

確かにそれに近いところはありましたが、慎重に行けば行けないことはない、という感じでした。

また、岩場の登りも随分長かったですが、一つ一つの動作に分解してみれば、
ボルダリングジムとかでやっているような動きのほうがよっぽど難しいと言えました。

岩はしっかりホールドできますし、危ないところには鎖やボルトが打ち付けてあって、ちゃんと持つことができます。
三点支持をしっかりやって順番に登っていけば、「こんなの絶対無理!」みたいなムーブは無い、という感じでした。

ただ、やはり、垂直に近い角度に、岩を持ちながら身体を引き上げていく、というのは、通常の登山道ではなかなか体験しない動作ですし、
それが数百mもの標高差でずっと続くので体力もいりますし、
何よりも、「こんな場所にいていいのか!」という感覚、
「自分はなぜ今、こんな絶壁に張り付いているんだろうか」と思ってしまう感覚がありました。

それは恐怖でもありますし、快感でもあったように思います。

人間も結局、アリみたいなものなんだな、と思いました。

一番最初に北穂高岳の岩壁を見た時は、「あんな壁どうやって登るの?」と思いました。
しかし、いざ近づいていって、一つ一つ岩を持ちながら動き続ければ、いつの間にか頂上には辿り着いてしまいます。

なんだか、巨木を登るアリのようです。
アリはたぶん、木を見上げて、「こんな大きな木、登れるわけがない」とか、考えもしないんでしょうけど。

人間は、山を見て、「こんなの無理じゃないか」と先に考えてしまう。
でも実際は、遠くから見たらとても登れそうにない山でも、細かく順番に動作を繰り返していたら、いつの間にか登れてしまう。

そういうことって、普段の生活でもよくあることですよね。
勉強にしても、仕事にしても。

出発する前に、登山経験豊富なOくんに、
「大キレット行けるかなあ」
と相談したら、
「大丈夫ですよ!」
と二つ返事で返ってきました。

その言葉で、ぽんっと背中を押された感覚がありました。
でも実際、行けるんですよね。

もしも近くに、難しそうなことに挑戦しようか迷っている人がいたら、
「大丈夫だよ!」
と言ってあげよう、って思いました。

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さてさて、旅はいよいよ終盤戦ですが、まだ続きます。
終盤戦と言っても、今回最高峰の奥穂高岳が待っています。

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今回何回目のピークでしょうか。登頂!

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3,190mは日本第3位の高さです。

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西穂高に向かう稜線にそびえ立つジャンダルム。
このルートは、今回よりもさらに難易度の高いルートです。
このルートを進む日も、いつか来るんでしょうか。

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下を見下ろせば、今回の終着点、上高地が見えてきました。
すごい標高差です。

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吊尾根を降りていきます。
ここも少し険しめ。

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前穂高岳との分岐を過ぎ、重太郎新道の急傾斜を下ります。
だいぶ標高が下がってきました。

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岳沢小屋が見えてきました。
上から見た時は、小屋はもう平地くらいに見えていたんですが、
小屋からもまだ標高差700mもあります。長い!

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穂高よ、さようなら~

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降りてくると、紅葉でした。
葉っぱのある木、久しぶりです。

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小屋まで下りてジュースを飲んでいると、3人グループの皆さんにお声がけ頂きました。
「どこから来たんですか?」
と聞かれ、
大天井岳です」
と答えると、
「え?ええええー!」
と驚かれました。
全然意味がわからない、という風で、ちょっと誇らしかったです。
「そんなすごい人なら、一緒に写真撮ってください」
と言われて撮った一枚。
ありがとうございます。

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さらに標高を下げていくと、いよいよ上高地が近づいてきて、
植生も上高地らしくなってきます。

長い下り坂を下りきると、、

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沢登山口に到着!!!

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はあーー、帰ってきたーー!

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やったー!

いやあ、ほんと長かったです。
特に2日目。
ずっと岩場で緊張しっぱなし。
5時スタートで、4時40分着。
ほぼ12時間、歩き、走り続けました。

結果的には、天気の読みは大正解。
稜線上ではほとんどずっと、展望を楽しめました。

今年一度くらいは、と狙っていた北アルプス
山小屋が閉まる直前のラストチャンスに、無事に行ってこれました。

憧れの槍穂縦走も達成できました。

膝が痛くならず、ケガが治ってきたこともうれしい。
大満足です。

山に、天気に、身体に、感謝!

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河童橋で、ビールで乾杯!!
うまいーーーーーっ!
(毎日飲んでますねw)