シンスプリントと腸脛靭帯炎の克服

今日はちょっと山とは別の話で。
今年に入ってから、長い期間シンスプリントと腸脛靭帯炎の痛みに悩まされていたのですが、最近ようやく痛みも出なくなってきたので、この辺で一度、これまでのことをまとめておきたいと思います。忘れないうちに。
ランニングをしていて、同じように痛みに悩まされている方もいらっしゃるかも知れませんし。

痛みの発症から悪化させるまで

左の足首の内側の少し上辺りに痛みを感じ始めたのは、年明けくらいでした。
それまでも何度か、膝や足首といった関節が痛くなったのですが、しばらく走るのを休めば回復することを繰り返していました。
そうした関節の痛みに比べると、足首の痛みは走れないほどは痛くなく、「ちょっと違和感はあるけど走れるのでそのまま走ろう」という感じで、トレランを続けていました。

そうやって走り続けていたのですが、2月下旬に蓬莱山から天ヶ岳まで30kmほど走った時に、かなり「痛い」と感じるようになりました。寒い中を、長時間走ったことも影響したのかもしれません。

そのまま休めればよかったのですが、3月6日にKyoto Mount Chopで45kmを走り、この時は走り始めからすでに痛みを感じつつも、表彰圏内で走れていたこともあって、最後まで力を抜かずに走りました。この頃が、痛みはありながらも、最近では一番速く走れていた時期だったと思います。

足首内側の痛みは、調べてみるとシンスプリントと呼ばれるらしく、ランナーがよく痛める場所だということが分かりました。
痛みの特徴としては、関節などの痛みに比べて、じんわり痛く、走って身体が温まってくるとだんだん痛みを忘れてしまうこともある、というような痛みです。そのために、無理をすれば走れてしまうのですが、結局それでどんどん悪化させてしまったのだと思います。

ちなみにこの頃は、痛みの対策としてよく鎮痛剤入りの湿布を貼っていました。
痛みが出ると湿布を貼り、湿布を貼ると少し痛みがひくので走りに行き、また痛みが増して、湿布を貼る、ということを繰り返していました。

Mount Chopが終わると、ちょっとトレーニングが出来ないくらいにシンスプリントが痛み、さらに、右足の膝の外側も痛み始めました。
こちらは腸脛靭帯炎というらしく、いわゆるランナー膝(ランナーズニー)とも言われ、こっちもランナーがよく痛める場所だということが分かりました。
シンスプリントにランナー膝、と二大コンボみたいな状態になったわけです。

3月はそのままほとんど走れずに過ごしていたのですが、3月20日の新城32Kにエントリーしていて、結局出走して最後まで走りました。

岩がごつごつしている新城のコースでは、後半になるともう足首と膝がかなり痛み出し、特に下りでは足をかばいながらしか走れませんでした。
32Kのクラスで5時間を切ると、64Kの出場権利を得られる、ということで、その権利だけは持って帰ろう、と思っていたのですが、結局後半に失速して5時間9分と、9分ほどオーバーしてしまいました。64Kの出場権利も得られないし、足は痛めるしで、ちょっと無理しちゃったな、という形になりました。

ちなみにこの時、64Kにエントリーしていた尾崎くんも足を痛めていて、会場に来ていたものの、いさぎよくDNSで出走せず、ゆっくり登山をしながら写真を撮ったり応援をしてくれていました。尾崎くんを見習って、無理をしない方が良かったな、とあとで思いました。

この新城の時が、最も痛みが激しかった時で、しばらくは普通に歩くのも苦痛でした。日常生活で階段を降りることも難しく、大会も楽しくないし、こんなことしていたら走るのも嫌いになってしまいそうでした。

結果的に、年明けから3月後半まで、3ヶ月ほどかけて、どんどんケガを悪化させてしまったわけです。
湿布を貼るのも、一時的に痛みは引くものの、その状態でまた走るので、さらに痛みを悪化させることになりました。
そもそもの痛みの原因をなんとかする必要があることは明らかでした。

痛みの対策

いよいよ走れないほど足が痛くなってしまい、なんとかしなくちゃいけない、ということであれこれ自分なりにやりました。
順番に書いていきます。

整形外科に行く

痛みの対策として、まずは普通に病院に行きました。以前からたまに行っている近所の整形外科です。
レントゲンを撮ってもらいましたが、特に骨折などはしておらず、「走り過ぎ」と言われました。
「どうしたら良いですか」と聞くと、「休め」と(笑)。

まあ、そりゃそうですよねえ・・・という感じですが、それだけじゃあまり解決になりません。走りたいんですよね。
病院では、湿布をたくさん出されて、「とりあえずこれを貼っておきなさい」と。
あとは、「アイシングをしたり、ストレッチをしなさい。どうしても走りたかったらテーピングをしなさい」という感じでした。

それでひとまずアイシングしたり、湿布を貼っていたのですが、薬で痛みを抑えながら走り続けたせいでさらに悪化させたのは前述の通りです。

スポーツ整形外科に行く

普通の整形外科じゃなくて、スポーツ選手を診ているような整形外科に行けば何か違うかも、と思って、いわゆるスポーツ整形外科にも行きました。
こちらでは、もう少し「走りたい」という気持ちに寄り添った話をしてもらえたのですが、具体的な処方としては、湿布や鎮痛剤を処方されて、ストレッチの方法を教えてもらう、という感じで、それほど変わりはありませんでした。

ランニングフォームを見直す

痛み自体はしばらく休んでいれば回復するとしても、また走り出したら同じように痛めてしまう、という繰り返しでは良くないので、そもそも痛みが出る原因を改善しないといけない、と考え始めました。
原因としてはやはり、走り方なんでしょうが、どこをどう直したら良いのかが、自分だけではなかなか分かりません。
そんなことを考えていた時、Kyoto Mount Chopに来られていた丹羽(紀)さんから、「あしラボいいよ」と教えて頂きました。
ランニングフォームを見てもらい、痛みの原因となっているような癖も指摘してもらえるということで、まさに自分が探していたことでした。
場所は東京ですが、出張のタイミングに合わせて診てもらいました。

ランニングマシンの上を走り、横と後ろからビデオを撮影し、動画を見ながら自分の走り方の癖を指摘してもらいます。
予想はしていましたが、もう、最初から最後まで悪い癖を指摘され、ダメダメだな、という気持ちになりました。(若干辛かったですが、動画を見せられるので全く反論もできず、全部納得できるので受け入れるしか仕方がない、という感じです)

自分の走り方についての具体的な指摘としては、

  • 横から見て
  • 腰が低い状態で着地している。足が前に出て、膝が曲がった状態で着地している。
  • そのためふわふわした感じになっている。地面からの力が逃げている。推進力になっていない
  • 後ろ足の蹴りが残っている。着地の力を推進力に変えられていないので、後ろ足の蹴りで前に進もうとしている。これではふくらはぎがすぐに疲れます。
  • 後ろから見て
  • 左足の着地の時に、骨盤がねじれて左が前に回っている
  • 左足着地の時に、左膝が、内側に入る
  • 右足着地の時に、右膝が、外側に反る
  • 全体的に、両足が右に曲がる方向に曲がっている
  • そのために、左足は内側の筋肉がこわばっていた。右足は、外側の筋肉がこわばっていた

という内容でした。

確かにビデオを見てみると、足が右に曲がっていますし、そのせいで左足のシンスプリントと、右足の腸脛靭帯を痛めたのだ、と言われると、ひとまず痛みの原因も納得ができますし、原因が分かった、という気持ちになりました。

それは良いのですが、「じゃあ」と言って、すぐに理想的なフォームに変えられれば苦労はありません。
たくさん指摘してもらったところを、時間をかけて意識していきました。

まず、着地の時に腰が落ちて、膝が曲がっている、という部分ですが、対策としては「骨盤を立てなさい。お腹に力を入れなさい。ずっと座っていないで立って仕事するとか、バランスボールに座るとかしなさい」と言われました。

これは普段の生活で意識ができるので、なるべく骨盤を立てて、まっすぐの姿勢を日頃から心がけました。
職場や家では、バランスボールに座り、立って仕事することも試しました。
歩くときは、なるべく足を伸ばして、身体の真下で着地するように心がけました。

身体の重心の真下で着地すると良い、という話は、それまでにも本などで読んで知っていたつもりでしたが、いざ動画を見てみると全然出来ておらず、たまに走っているところを横からiPhoneで撮影してもらったりしながら、少しずつまっすぐになるようにしていきました。

あとは、片足で立ったり、バランスボードを買ってそれに乗りながらテレビを見たりして、「立つ」練習をし始めました。
あしラボさんでも「片足で立ってみてください」と言われて立ったのですが、やってみるともうフラフラ。全然まっすぐ立ち続けることが出来ずに自分でもショックを受けました。
「走るという行為は、片足立ちの連続なので、片足立ちが安定して出来ないといつまでたっても足がぐらぐらしてどこかを痛めますよ」と言われて、「確かにそうだなあ」と妙に納得したので、とにかく時間があれば片足立ちをして、長い時間安定して立てるように練習しました。おかげで、最初よりは随分長く立てるようになってきました。

一番対策が難しかったのが、「両足が右に曲がる」というところです。
こればっかりは、ある程度骨格的な部分があるので、骨でも曲げなければ直せないんじゃないか、と思っていました。
ただ、途中で「腰が左が前に回転している」ということを、鏡を見ながら身体を動かしていて、実際に身体で理解できた瞬間がありました。
必要以上に腰を回転させずに、意識的には「腰を平行に保って、左足をなるべく後ろで着地する」という意識にしたところ、かなり左右の足の置き方が改善できることに気づき、それからは、この「腰を回さず、左足を後ろに置く」ということを強く意識して歩いたり走るようになりました。

フォームは今も改善中ですが、以前に比べると随分足の骨格の上に直線的に乗れるようになってきた気がしますし、実際に足の疲れ方や痛みの出方も変わってきたと思います。
ちょっと興奮して速く走ろうとすると、足を前の方に着地したり、後ろ足で強く蹴ってしまう時があるのですが、結局「前を急がない」という心の持ち方も重要だな、と感じます。

「少しでも前に」と思ってしまうと、ついつい足を前の方に着地させて距離を稼ごうとしたり、後ろ足で蹴って勢いをつけようとしたりしてしまいます。これが痛みの原因なわけです。なので、少し速度は遅くなりますが、「自分の身体が自然に対応できる速度で走る」、「身体の力以上の速度で走ろうとしない」という心の余裕も大事だな、と感じます。要するに、「身の丈にあった走り方をしろ」ということですね。
東京で小一時間ほどフォームを見てもらっただけで、これだけ改善点が見つかったので、あしラボさんは本当に行って良かったです。

レース出場を見送る

4月からもいろんな大会にエントリーしていましたが、結局3、4レースほど、出場をキャンセルしました。
エントリー代も支払っていますし、もったいないのですが、無理をしてそれでまた足を痛めるとさらに走れない期間が長くなる、ということは新城でよく分かりました。

仲間と一緒に走ることを楽しみにしていたダイトレや、息子と一緒にエントリーしたマラソン大会、初めての70kmの挑戦になるはずだった(そしてエントリー代もかなり高額だった笑)奥三河パワートレイルなど、4月の大会は全部見送って足の回復にあてました。
だんだん我慢しているのも辛くなるので、尾崎くんを見習って、奥三河には応援で出向き、山を歩いていました。

その奥三河では、今度は奥さまの丹羽(薫)さんが声をかけてくださり、「シンスプリントは無理をしない方が良いですよ。私はそれで疲労骨折したから」とアドバイスを頂きました。上には上がいるもんです。無理をしてレースに出たことを少し反省していたのですが、骨折するまで走り続けた人がいたことを知って、なんだか「僕もまだまだだな」と妙に安心しました(笑)。

僕が、「家でもんもんとしている時に、facebookで大会の写真が流れてきたら発狂しそうなので現場に来ました」と話したら、「わかる~」と共感してもらい、「早く直して走りに行きましょう」と言ってもらったことが、その後もずっと心の支えになりました。今回は、丹羽ご夫妻に(僕の中では)随分お世話になりました。

靴を見直す

靴もあれこれ試しました。
アルトラのローンピークをメインで使っていましたが、あしラボさんでは、「もう少しねじれに強いソールの靴を履いても良いかも知れない」と言われました。
確かに足の具合を気にしながら山を走ってみると、シンスプリントが痛むのは、左足で蹴りだす時と、下りの着地で前足で着地する時で、それぞれ、ソールが柔らかいことでよりねじれが出ている気がしました。
これは別に靴が悪いのではなく、実際は走り方が問題なので、直すべきはまずフォームなのですが、ひとまず靴を変えただけで痛みが引くのであれば、と、藁にもすがる思いで試し始めました。(あまりにも走れないのが辛いので、その憂さ晴らしという側面もあったかもしれませんが笑)

いくつかのメーカーの靴を購入して試したり、ソールを変えてみたりしました。
いざ履き比べてみると、確かに靴によって全然感覚が違います。おかげで、「この靴は急な上りの時に足が前に出やすいな」とか、「この靴は下りのクッションに優れているな」とか、「この靴は案外舗装路でも気持ちよく走れるな」とか、「この靴で走ると足を伸ばしやすいな」とか、「この靴は履き心地が良くて、一日履いていても疲れないな」とか、いろいろ特徴が分かりました。

ドロップ差(前足と後ろ足の高さの差)の違いもよく分かってきて、アルトラのようにドロップがないと着地が前足寄りになりやすく、6-8mmくらいまでのドロップ差であれば、中足で着地しやすいのですが、ドロップが10mmを越えてくるとどうしてもかかとが先に着地してしまい、特に下りではかなりかかとから着地するようになってしまうことが分かりました。

また、ソールのカーブの具合や、曲げに対する柔らかさも走りに影響しやすく、ソールが平らめで柔らかいと、前足で踏ん張ってしまいやすいことが分かりました。ソールの沈み込みに対する柔らかさも重要で、あまり柔らかいと、外側だけ沈み込んだりしてしまい、足がぐらついてしまうことが分かりました。
あとは重量。やはり重い靴だと、走るというよりは歩きたくなってしまいます。この辺は、300gくらいのところで一つ区切りがあるな、と感じますが、重量とは別にソールの形状で「勝手に足が出る」感じが変わることも分かってきました。

いろいろ試すうちに、理想的には「軽くて、ソールが沈み込まない固さと十分なクッション性を持っていて、前に足が出やすく、長時間履いていても疲れにくい」靴が良い、ということが分かってきましたが、それを全部満足させてくれる靴はなかなかありません。(というか、原理的に難しい部分もあると思います)
そんな中で、比較的理想に近いと感じたのが、ホカのチャレンジャーでした。軽さ、クッション性、ソールの固さのバランスが良いと感じました。難点は、靴幅が狭く、長時間履いていると僕の足では靴ずれをおこしてしまう点です。爪の内出血、母指球の水ぶくれ、かかとの水ぶくれは今でも発生しています。
いろいろ試してみると、ローンピークもかなり良いことが改めて分かりました。こちらは靴ずれなどは全くおきません。

とまあ、あれこれ分かりましたし、シチュエーションによって使い分けられる靴がたくさん手に入りました。
が、結局やっぱり一番大事なのは身体の動かし方だな、とも思いました。

整体に行く

4月に入ると、痛みが少し引いいては、試しに山を走り、そこでまた痛みが増して走るのをやめ、また痛みが引いたら走り、ということを、3回くらい繰り返した気がします。
「もう大丈夫かな?」と思って、ちょっと走ってまた痛めてしまい、「やっぱりまだダメなのか」と思う、という繰り返しです。

僕の場合しばらく走らないと、だんだんと「走りたい」という気持ちが募ってきますし、少しマイナスの感情が溜まってきてしまい、走りにでもいかないとどうにもならない、という時期がありました。そんなわけで、4,5月は精神的にかなりつらかったです。

繰り返す痛みを少しでもやわらげられないか、と思ってネットで探しだした整体に行くことにしました。医療保険は使えませんが、1回5000円で施術をやってくれる整体です。

ここの施術は、筋繊維が固くなっている場所を探し、やさしく刺激することで柔らかくしていく、というようなものです。
実際にやってもらうと、「こんな程度で良いの?」と思うくらい、やさしめになでたり、少し指で押す程度。
ただ、先生が言うには、「あまり強くやると、その場では気持ちが良いが、繊維が緊張してしまいむしろ逆効果」ということで、本当に繊維を柔らかくして回復に向かわせるには、これくらいやさしくやる方が良いそうです。

ここに3,4回通いましたが、何度も施術を受けているうちに、だんだんと自分でも筋繊維単位で固くなっている場所を探したり、多少ほぐしたりできるようになってきました。先生も惜しみなくコツを教えてくれるので、毎回一生懸命方法を聞いて、それを自分でも家で試しました。
以前は、「なんとなくふくらはぎが張っている感じがする」くらいの、漠然とした感覚しかありませんでしたが、毎日足を触っているうちに、「今日はこの繊維が少し張っているな」という風に、一本一本の繊維の張り具合がわかるようになってきて、そのお陰で「これ以上負荷をかけると良くないな」という判断が、より正確にできるようになってきました。

これはすごく良かったです。先生に施術してもらって、実際に足の痛みがやわらいだ、という一時的な効果もさることながら、足の具合を自分で確認し、痛みを事前に察知して予防できるようになった、ということが大きな収穫でした。

2ヶ月ほどの回復期間を経て

そんなあれこれをやっていたところ、まずはあとから痛めた腸脛靭帯の痛みが引いていき、それからシンスプリントの痛みが収まっていきました。
整体では、「痛めた順番と逆の順番で治っていく」と言われたのですが、その通りでした。
3月下旬から回復につとめ、5月中旬くらいにようやく、10km以上走ってもそれほど痛みが出ないようになってきました。
2ヶ月ぶりにレースに出た希望が丘では6位に入賞でき、1週間後の比叡山では50kmを完走できました。
その後も山に通っていますが、今のところそれほど痛みは出ていません。

結局、3ヶ月ほどかけて悪化させたものを、2ヶ月ほどかけて回復させた、ということになりました。
今から思えば、「2ヶ月くらいで治ったんだから良いじゃないか」と感じますが、その時は先がなかなか見えず、一体いつになったら走れるようになるのか、そもそも本当に回復するのだろうか、という気持ちもあり、随分つらく、長く感じました。
なんだかんだと半年近くも、シンスプリントや腸脛靭帯炎の痛みと付き合いながら過ごしてきたわけで、確かに長いといえば長かったです。

ただ、この期間を通じて、身体の動かし方を見なおしたり、靴との出会いがあったり、足の具合を自分で細かく感じられるようになったり、と、それまでと比べて、随分と走ることへの理解が深まったと思います。
また、精神的には、「身のほどをわきまえる」ということの大事さが分かって、少しは成長できた気もします。(できていると良いな)

もともとは、「トレランで速く走れるようになりたい」という、どちらかというと競技的な目的で取り組み始めたケガの克服でしたが、いざ進めていくと、普段仕事や食事をしている時に、背筋を伸ばして姿勢正しく座るように心がけたり、身体をまっすぐにして歩いたり、自分の力以上のものを求めようとしない、という心の持ち方を心がけたりと、もはや競技というよりも生活の仕方、生き方の見直しをしている自分に気付きました。

ケガという壁にあたり、それを克服しようとしている行為が、いつの間にか生き方の見直しになっていく、という点がまた、トレランの面白さだな、と感じます。

ということで、つらかったですが、得るものもたくさんあったケガの期間だったな、と思います。
同じような境遇の方に、少しでも参考になれば、と思います。